質問紙
日本語版
English Version

DVの現状

沖縄県内の病院看護師から

院の看護師のなんと3割が、実際にDV被害女性の看護を経験しています。

「DV被害の方を何とか助けたいと思うが、どう対応したらいいかわからない」
「DVでは?と思っても、本人からどう聞き出せばいいのか困った」

(県内看護師1855名の調査結果から、井上ら、2012)

全国ではどのような傾向がある?

「女性の約3人に一人」「男性の約5人に一人」は、配偶者から被害を受けたことがある!

Point 1

DVの相談件数は増加傾向にあり、ここ数年高水準で推移している!

Point 2
※「配偶者暴力相談支援センター」の相談件数は、内閣府男女共同参画局において、各都道府県から報告を受けた全国の配偶者暴力相談支援センターにおける相談件数等をとりまとめ、集計。 ※「DV相談プラス」の相談件数は、令和2(2020)年4月20日に内閣府が開設した相談窓口に寄せられた相談件数を集計。
(注1) 配偶者からの身体に対する暴力又は生命等に対する脅迫を受けた被害者の相談等を受理した件数 (注2) 平成13年は配偶者暴力防止法施行日(10月13日)以降の件数 (注3) 法改正を受け、平成16年12月2日施行以降、離婚後に引き続き暴力等を受けた事実について、20年1月11日施行以降、生命等に対する脅迫を受けた事実について、 また、26年1月3日施行以降、生活の本拠を共にする交際(婚姻関係における共同生活に類する共同生活を営んでいないものを除く。)をする関係にある相手方からの 暴力事案についても計上

相談者は、30代・40代が半数以上を占めており、相談内容の約6割が精神的DVを含んだ相談となっている。

Point 3

相談者の年齢

相談内容(複数回答)

(出典)令和4年度前期「DV相談+(プラス)事業における相談支援の分析に係る調査研究事業」報告書

DS-IPV開発の背景

なぜ開発されたのか

DV被害とは何か」「DVとは何か」が分かりにくいことがまず挙げられます。そして、被害者自身も 気づいていないことがあり、たとえ気づいていても、他者に説明するのが難しい(恥ずかしい、どう表現していいかわからないなど) のが現状です。
医療関係者・行政担当者にとって、被害の認識、発見、把握がとても難しいため、被害の測定と暴力の可視化ができる尺度の 必要性を考え、本尺度を開発しました。

DS-IPV 内容

記入・評価方法

(表)の質問項目(1~22)に回答された 「ほとんどない(1点)」~「ほとんどいつもある(4点)」 の数字を得点化して合計得点を算出します。
それを回答項目数で割り、平均得点を算出します。
合計得点28点以上を「IPVあり」と評価します。(カットオフ値:28)
ただし、無回答の項目は、「ほとんどない」の項目に〇をつけて下さい。

DV被害者発見尺度

★あなたご自身についてお答えください(該当するものに〇をつけて下さい)。
性別( 女性 男性 その他) 年齢(年代):10代 20代 30代 40代 50代 60歳以上

★病気や健康問題は、日常生活や人間関係と深く関連しています。あなたの身近にいる方(配偶者、恋 人、パートナー)との関係性についておたずねします。

«記入について»
質問項目(1-22)の各文を読んで、右側の番号(1-4)より一番あてはまる ものを1つ選び、○印をつけてください。答えに迷われた場合は、不明と せず、もっとも近いと思うものを選んでください。また、回答の途中であっ ても辞退することができます。
※この設問の「相手」とは、パートナー(配偶者または恋人など親密な関 係の方)のことです。
1 相手は都合が悪くなると何でもあなたのせいにする 1 2 3 4
2 相手はあなたの相談事(心配、不安や訴えなど)を真剣に受け止めない 1 2 3 4
3 相手はあなたの具合の悪い時でさえ、冷たく、つらくあたる 1 2 3 4
4 相手は趣味、ギャンブルや飲酒などにお金を使い、経済的に苦しめる 1 2 3 4
5 相手はあなたの趣味、スポーツ、テレビなどの余暇活動を否定し、嫌がる 1 2 3 4
6 相手は自分の暴力や暴言を酒やストレスのせいにし、正当化し、責任を逃れることがある 1 2 3 4
7 相手は人前であなたの悪口を言ったり、恥をかかせたりする 1 2 3 4
8 相手はあなたの社会的活動(宗教、信仰、地域活動など)を否定し、嫌がる 1 2 3 4
9 相手はお付き合いを始めたころより言葉や態度が暴力的になった 1 2 3 4
10 相手は生活上の問題(家事、育児、仕事など)で、あなたを責める 1 2 3 4
11 相手はあなたの家族や友人を非難することがある 1 2 3 4
12 相手はあなたが誰と会って、何をしているかなど、交友関係や行動について、友人や家族など、周囲の者から聞き出す 1 2 3 4
13 相手はあなたの行動を細かく聞き出し行動を制限しようとする 1 2 3 4
14 相手は無断であなたの携帯電話、メールや手紙などをチェックすることがある 1 2 3 4
15 相手はあなたの周囲の者にあなたの悪口やうわさをふき込み、あなたから周囲の者を遠ざけようとする 1 2 3 4
16 相手は壁に物を投げたり、物を壊したりして脅すことがある 1 2 3 4
17 相手はあなたに向かって、物を投げることがある 1 2 3 4
18 相手は怒鳴ったり、わめき散らすことがある 1 2 3 4
19 相手のきげんや顔色をうかがってばかりである 1 2 3 4
20 相手に対して自分は力がない、非力であると思うことがある 1 2 3 4
21 自分より相手を優先するようにしている 1 2 3 4
22 相手のことが怖くなったり、重いと感じることがある 1 2 3 4

DS-IPVの利活用

利用シーン

とえば、一般的な問診の場面などで、DV被害が疑われるときや、 本人や家族などから訴えがあったとき、病院、市町村保健センター、 警察、配偶者暴力相談支援センターなどの相談機関で使えます。

DV(暴力)被害を発見すると・・・

DS-IPVを利用することで、DV(暴力)を可視化でき、被害者を見つけ出すことができます。
それに伴って、被害者支援・連携が可能となり、加害者対策を講じることも可能になります。

DV被害者発見尺度利用後の評価

被害女性の役に立った(「被害の内容、程度が分かる」「口で言いにくいことも伝えられる」など)

被害女性支援業務の負担軽減になった(「時間の短縮になった」「相談者に聞く内容をまとめられる」など)

関係機関との連携に役立った(「この結果をもとに報告した」など)

DS-IPV(IPVスクリーニング)

DS-IPV因子構造

DS-IPVは、
〇「不安喚起的要因」
〇「行動制御・抑制」
〇「威圧・脅し」
〇「日常的に抱く感情」
の4因子から構成されており、DS-IPVの各質問と、図(DS-IPV因子構造) で示すように対応します。

【参考文献】
  • Masaki Shinjo, et al. Development of an early detection scale for intimate partner violence to occur in relationships under power and control. Japan Journal of Nursing Science, 2020. DOI: 10.1111/jjns.12369